2010年9月5日日曜日

ノート PC ”VAIO Z12” に Windows Server 2008 をインストール(その2)


 今回は、VAIO Z12Widnows Server 2008 R2 をインストールする方法をご紹介します。

 準備するもの
  ・VAIO リカバリディスク(3枚)
   VAIO Care を使用してリカバリディスクを作成します。
   VAIO Care は 2008 R2 では動作しません(起動時に異常終了してしまいます)ので、
   Windows 7 で作成します。

  ・Mod2Wim
   リカバリディスクから VAIO 専用アプリや各種ドライバを吸い出すツールです。
   リカバリディスク内のパッケージは MOD 形式となっていますが、
   それを Windows イメージング (WIM) 形式 に変換してくれます。

  ・Windows 7 自動インストール キット(2008 R2 対応)
   WIM 形式のファイルを通常のファイルに変換するツール ImageX が格納されています。
   (Mod2Wim のパッケージ内にも ImageX が格納されていますが、これは 旧 OS 用の
    ため、Windows 7 や 2008 R2 では動作しません)

 インストール手順
   1.Mod2Wim.zip を解凍する
    今回は C:\Mod2Wim に解凍します。

   2.Windows 7 自動インストールキットをインストールする
    今回は C:\Program Files\Windows AIK\ にインストールします。

   3.自動インストールキット内の ImageX ツールを Mod2Wim フォルダにコピーする
    C:\Program Files\Windows AIK\Tools\x86 フォルダ内のすべてのファイル
    およびフォルダを C:\mod2wim\imagex32 に上書きコピーします。

   4.C:\Mod2Wim\Mod2Wim.bat を実行する
     実行すると、次のような画面になります。

    Image1

   5.リカバリディスク DISC1 をセットする
    今回は、E ドライブにセットします。

   6.リカバリディスクのドライブ設定する
    デフォルトではリカバリディスクは Z ドライブに設定されているため、
    ”Select option:” に ”S” キーを入力し、”S: Set Recovery Volume” を実行して
    ドライブを設定します。今回は、E ドライブを設定します。

    Image2

   7.MOD ファイルを WIM ファイルに変換する
    “1: Copy&Process MOD Files” を実行すると、リカバリディスク上の MOD ファイルが
    WIM ファイルに変換され、C:\mod2wim\wim に格納されます。

    Image3     変換中は、上のような画面になります。
    変換に失敗する場合は、リカバリディスクとドライブ設定を確認してください。

   8.リカバリディスク DISC2, 3 をセットし、変換する
    続いて DISC2, 3 をセットし、”1” キーを入力してファイルの変換を行ないます。

    変換完了後、C:\mod2wim\wim フォルダ内を確認すると、リカバリディスク上の
    MOD ファイルが WIM ファイルに変換されていることが分かります。

    Image5

   9.WIM ファイルを移動する
    C:\mod2wim\wim フォルダ内のすべての WIM ファイルを、適当なフォルダに
    移動します。ここでは C:\WIM とします。

   9.WIM 形式のファイルを通常のファイルとして見えるようにします
    C:\WIM 内の WIM ファイル 20 個を C:\mod2wim\wim に移動し、
    ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行します。

    Image6

    ここで C:\mod2wim\wim フォルダ内を確認すると、WIM 形式のファイルに
    対応した “~.dir” フォルダが作成され、フォルダ内にはインストーラなどが
    格納されていることが分かります。

  10.”~.dir” フォルダを別な場所にコピーする
    ”~.dir” フォルダは ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行している間のみ
    参照可能なため、すべての ”~.dir” フォルダを他の場所にコピーします。
    ここでは、C:\RecoveryFiles にコピーします。
    コピー完了後、C:\mod2wim\wim フォルダ内の WIM ファイルは特に必要ないため、
    再度 ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行し、WIM ファイルのロックを解除してから
    削除します(または、WIM が必要な場合は適当なフォルダに移動してください)。

  11.ステップ 9, 10 を繰り返す
    C:\WIM 内の WIM ファイルがなくなるまで、ステップ 9~10 を繰り返します。

    ステップ 9 で WIM ファイルを 20 個ずつコピーして参照するようにしているのは、
    ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行しても、C:\mod2wim\wim フォルダ内の
    WIM ファイルのうち、ファイル名前昇順の上位 20 個以外は ”~.dir” フォルダの
    中身が空になってしまい、正しく参照することができないためです。

    (これには少々ハマりました…)

  12.リカバリディスクからの吸い出し完了
    C:\RecoveryFiles フォルダ内には、リカバリディスクから吸い出した各種ドライバ
    および VAIO 専用アプリが格納されています。 これらファイルは、2008 R2
    インストール後に必要となりますので、USB メモリ等、適当な場所にコピーしておきます。

    なお、吸い出したドライバやアプリのフォルダは ”MODC-164679.no_51.wim.wim.dir”
    のような名前になっており、実行してみるまでその内容は分かりませんので、
    適当に実行してみてください。(^^;

  13.Windows Server 2008 R2、ドライバ、VAIO 専用アプリのインストール
    OS のインストール後、ドライバおよび VAIO 専用アプリをインストールします。
    VAIO 専用のアプリについて、例えば VAIO Care など、そのいくつかは
    2008 R2 では動作しませんでした。ただ、”VAIO の設定” や ”省電力の設定”、
    ”VAIO Event Service” などはインストールできましたので、ホットキーなど、
    VAIO として使用するための必要最低限の環境は整うと思います。

  14.インストール完了!
    VAIO Z12 で Windows Server 2008 R2 が動作しているのを見て
    自己満足に浸りましょう。(笑)

 おまけ
   Hyper-V を使用する場合は、現時点で Windows Server 2008 R2 Service Pack 1 Beta
  をインストールする必要がありますのでご注意ください。

   私は Hyper-V を使いたくて Windows Server 2008 R2 をインストールしたのですが、
  なぜか内蔵の Intel グラフィクスコントローラと Hyper-V のサービスが競合してしまい、
  起動時にブルースクリーンとなってしまう始末でした。グラフィクスドライバを OFF にすれば
  競合は発生しませんが、それでは Z12 の Full HD ディスプレイが泣いてしまいます。
  これでは何のために苦労してインストールしたのかと途方に暮れていたところ、
  Orion さんが SP1 の情報を見つけてきてくれました。Orion さんに感謝!

2 件のコメント:

  1. 大変参考になりました。

    私も20個のがハマりました。xpモードの32bit環境で取り出してしまいましたが、この記事を知っていれば簡単でした。


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