今回は、VAIO Z12 に Widnows Server 2008 R2 をインストールする方法をご紹介します。
準備するもの
・VAIO リカバリディスク(3枚)
VAIO Care を使用してリカバリディスクを作成します。
VAIO Care は 2008 R2 では動作しません(起動時に異常終了してしまいます)ので、
Windows 7 で作成します。
・Mod2Wim
リカバリディスクから VAIO 専用アプリや各種ドライバを吸い出すツールです。
リカバリディスク内のパッケージは MOD 形式となっていますが、
それを Windows イメージング (WIM) 形式 に変換してくれます。
・Windows 7 自動インストール キット(2008 R2 対応)
WIM 形式のファイルを通常のファイルに変換するツール ImageX が格納されています。
(Mod2Wim のパッケージ内にも ImageX が格納されていますが、これは 旧 OS 用の
ため、Windows 7 や 2008 R2 では動作しません)
インストール手順
1.Mod2Wim.zip を解凍する
今回は C:\Mod2Wim に解凍します。
2.Windows 7 自動インストールキットをインストールする
今回は C:\Program Files\Windows AIK\ にインストールします。
3.自動インストールキット内の ImageX ツールを Mod2Wim フォルダにコピーする
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\x86 フォルダ内のすべてのファイル
およびフォルダを C:\mod2wim\imagex32 に上書きコピーします。
4.C:\Mod2Wim\Mod2Wim.bat を実行する
実行すると、次のような画面になります。
5.リカバリディスク DISC1 をセットする
今回は、E ドライブにセットします。
6.リカバリディスクのドライブ設定する
デフォルトではリカバリディスクは Z ドライブに設定されているため、
”Select option:” に ”S” キーを入力し、”S: Set Recovery Volume” を実行して
ドライブを設定します。今回は、E ドライブを設定します。
7.MOD ファイルを WIM ファイルに変換する
“1: Copy&Process MOD Files” を実行すると、リカバリディスク上の MOD ファイルが
WIM ファイルに変換され、C:\mod2wim\wim に格納されます。
変換中は、上のような画面になります。
変換に失敗する場合は、リカバリディスクとドライブ設定を確認してください。
8.リカバリディスク DISC2, 3 をセットし、変換する
続いて DISC2, 3 をセットし、”1” キーを入力してファイルの変換を行ないます。
変換完了後、C:\mod2wim\wim フォルダ内を確認すると、リカバリディスク上の
MOD ファイルが WIM ファイルに変換されていることが分かります。
9.WIM ファイルを移動する
C:\mod2wim\wim フォルダ内のすべての WIM ファイルを、適当なフォルダに
移動します。ここでは C:\WIM とします。
9.WIM 形式のファイルを通常のファイルとして見えるようにします
C:\WIM 内の WIM ファイル 20 個を C:\mod2wim\wim に移動し、
”5: [Un]Mount Patched Files” を実行します。
ここで C:\mod2wim\wim フォルダ内を確認すると、WIM 形式のファイルに
対応した “~.dir” フォルダが作成され、フォルダ内にはインストーラなどが
格納されていることが分かります。
10.”~.dir” フォルダを別な場所にコピーする
”~.dir” フォルダは ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行している間のみ
参照可能なため、すべての ”~.dir” フォルダを他の場所にコピーします。
ここでは、C:\RecoveryFiles にコピーします。
コピー完了後、C:\mod2wim\wim フォルダ内の WIM ファイルは特に必要ないため、
再度 ”5: [Un]Mount Patched Files” を実行し、WIM ファイルのロックを解除してから
削除します(または、WIM が必要な場合は適当なフォルダに移動してください)。
11.ステップ 9, 10 を繰り返す
C:\WIM 内の WIM ファイルがなくなるまで、ステップ 9~10 を繰り返します。
ステップ 9 で WIM ファイルを 20 個ずつコピーして参照するようにしているのは、
”5: [Un]Mount Patched Files” を実行しても、C:\mod2wim\wim フォルダ内の
WIM ファイルのうち、ファイル名前昇順の上位 20 個以外は ”~.dir” フォルダの
中身が空になってしまい、正しく参照することができないためです。
(これには少々ハマりました…)
12.リカバリディスクからの吸い出し完了
C:\RecoveryFiles フォルダ内には、リカバリディスクから吸い出した各種ドライバ
および VAIO 専用アプリが格納されています。 これらファイルは、2008 R2
インストール後に必要となりますので、USB メモリ等、適当な場所にコピーしておきます。
なお、吸い出したドライバやアプリのフォルダは ”MODC-164679.no_51.wim.wim.dir”
のような名前になっており、実行してみるまでその内容は分かりませんので、
適当に実行してみてください。(^^;
13.Windows Server 2008 R2、ドライバ、VAIO 専用アプリのインストール
OS のインストール後、ドライバおよび VAIO 専用アプリをインストールします。
VAIO 専用のアプリについて、例えば VAIO Care など、そのいくつかは
2008 R2 では動作しませんでした。ただ、”VAIO の設定” や ”省電力の設定”、
”VAIO Event Service” などはインストールできましたので、ホットキーなど、
VAIO として使用するための必要最低限の環境は整うと思います。
14.インストール完了!
VAIO Z12 で Windows Server 2008 R2 が動作しているのを見て
自己満足に浸りましょう。(笑)
おまけ
Hyper-V を使用する場合は、現時点で Windows Server 2008 R2 Service Pack 1 Beta
をインストールする必要がありますのでご注意ください。
私は Hyper-V を使いたくて Windows Server 2008 R2 をインストールしたのですが、
なぜか内蔵の Intel グラフィクスコントローラと Hyper-V のサービスが競合してしまい、
起動時にブルースクリーンとなってしまう始末でした。グラフィクスドライバを OFF にすれば
競合は発生しませんが、それでは Z12 の Full HD ディスプレイが泣いてしまいます。
これでは何のために苦労してインストールしたのかと途方に暮れていたところ、
Orion さんが SP1 の情報を見つけてきてくれました。Orion さんに感謝!
大変参考になりました。
返信削除私も20個のがハマりました。xpモードの32bit環境で取り出してしまいましたが、この記事を知っていれば簡単でした。